月曜日の曲といえば、New OrderのBlue Monday

日曜日の次の日は月曜日なのは当然ですが(苦笑)、一般的に月曜から仕事ですから憂鬱な気分になりますよねー。そんな時に聴きたいのがこの曲、New Orderの『Blue Monday』。
この曲は、New Orderの前身バンドのJoy Divisionが成功へ向けて急速に動く中、初のアメリカ・ツアー出発前日の1980年5月18日に、ボーカルのイアン・カーティスが自殺し(23歳没。イアン自殺の原因は、持病の癲癇の悪化や、妻と愛人との問題などが理由とされている)、残されたメンバーが突然の死に際した心境が歌われている曲。
タイトルの『Blue Monday』を訳すると「憂うつな月曜日」。メンバーが自殺を知ったのが月曜日だったのでこのタイトルがつけられたそうです。
イアン・カーティス(Ian Curtis)
画像はこちらから→http://ian-curtiswishlist.tumblr.com/
突然の悲劇によりJoy Divisionは解散を余儀なくされますが、その後、残されたメンバーはニュー・オーダーを結成することになります。
1981年5月、ファクトリー・レコードからシングル『セレモニー』でデビューしますが、前身のJoy Divisionと比較されるなどで、なかなかヒットに恵まれず鳴かず飛ばずの状態が続きますが1983年3月にリリースされた、この『Blue Monday』でようやくヒットを記録しました。
エレクトロニックなダンスビートが強調されたこの曲は、ボーカル&ギターのバーナード・サムナーが、新しいOberheim社製ドラムマシンをいじっているうちに思いついたされ、16分で刻むイントロのドラムのパターンが非常に印象的で、ロックとダンスポップが見事に融合しており、後のハウスミュージックやアシッド、テクノなどのクラブミュージックに影響をあたえる名曲となりました。
New Orderが結成されたばかりの1980年NYCライブ
1981年のライブ
キーボード担当のGillian Gilbert。美脚ですね。
80年代のメンバー
ジャケットのデザインは、ニュー・オーダーのデビュー当時からジャケットデザインを手がけているPeter Saville。
バンドが使用していたシーケンサーのフロッピーディスクを模したデザインの12インチ・シングルは、デザイン的に施された型抜き部分の加工とカラーインクを混色させた黒を使用したため、コストがかかり、1枚売れるごとに2ペンスの損失という皮肉な結果となったそうです。
1988年には、クインシー・ジョーンズがリミックスを手がけたシングル『Blue Monday 1988』としてもリリースされ、全英チャートでは最高位3位、全米Club Play Singlesチャートで1位を獲得しました。
New Order Blue Monday
(Original video for Blue Monday by New Order 1983)
http://www.youtube.com/watch?v=ftJZomwDhxQ
『Blue Monday』歌詞 (日本語訳は一部こちらを参考にしました)
How does it feel
to treat me like you do
When you've your hands upon me
And told me who you are
I thought I was mistaken
I thought I heard your words
Tell me, how do I feel
Tell me now, How do I feel
気分はどうだい?
君はどうしたいんだ
君が俺に手を触れ
君が誰か教えてくれた
俺が間違ってると思った
君の言葉を聞いたと思った
教えて欲しい、どう感じればいいのか
今教えて欲しい、どう感じればいいのか
Those who came before me
Lived through their vocations
From the past until completion
They'll turn away no more
And I still find it so hard
To say what I need to say
But I'm quite sure that you'll tell me
Just how I should feel today
俺の前に現れた人々は
自らの使命に生きていた
過去から成就まで
彼らは決して振り返りはしない
俺はまだ難しいと分かった
言う必要があることを言うために
だが君なら俺がどう感じなければならないか教えてくれるはずだ
I see a ship in the harbor
I can and shall obey
But if it wasn't for your misfortunes
I'd be a heavenly person today
And I thought I was mistaken
And I thought I heard you speak
Tell me how do I feel
Tell me now how should I feel
Now I stand here waiting
港に一艘の船が見える
俺は従おう
だが、君が不幸のためではなかった場合に
今日、天にも昇る気分だっただろう
俺は間違っていたと思った
俺は君が喋るのを聞いたと思った
教えて欲しい、どう感じているか
今教えて欲しい、どう感じるべきか
今俺はここで立って待っている...
I thought I told you to leave me
While I walked down to the beach
Tell me how does it feel
When your heart grows cold
(grows cold, grows cold, grows cold)
俺は自分が留まるように言われて思った
ビーチに歩いている間に
教えて欲しい、どう感じるんだ
君の愛情が冷たくなるとき
(冷たくなる、冷たくなる、冷たくなる…)
ボーカルのバーナード・サムナーがミスしまくりでガッカリなライブバージョンもどうぞw
New Order live, 1984, 'Blue Monday'
(New Order live performance of 'Blue Monday' at BBC Radio 1 studios, 1984.)
https://www.youtube.com/watch?v=Pw5uUZkcio8
当時イギリスでは、サンキスト社の清涼飲料テレビCMに、この『Blue Monday』が使われてます。歌詞を「サンキスト」と替え歌にし、ヘビメタファッションのメンバーが登場するかなり無茶なもの。
New Order Sunkist advert
http://www.youtube.com/watch?v=Tta6bAeN_Tk
Joy Division
前身バンドのJoy Divisionというバンド名は、ナチスドイツの「慰安所」という意味で、 New Orderも同じくナチスの「新秩序」(選ばれしアーリア人が「超人」となり、世界を治め安定させるという意味)から取られいるそうです。
Joy Division - Transmission (Peel Sessions 1979)
http://www.youtube.com/watch?v=f_zLxPNUIqw
Joy Division - Love Will Tear Us Apart (Video)
http://www.youtube.com/watch?v=qHYOXyy1ToI
「Love Will Tear Us Apart」のイアン・カーティス直筆の歌詞
レアなライブ映像。残念ながら画質と音が悪いですが素晴らしい演奏です。
Joy Division - Full Version - Here Are The Young Men (Live 1979 - 1980)
http://www.youtube.com/watch?v=NtkaaAT3JcA
イアン・カーティスと幼い頃の一人娘ナタリー(Natalie Curtis 79年生まれ)
イアンの家族写真
イアン・カーティスとデボラ(Deborah)の結婚披露宴写真
デボラと娘のナタリー(2009年撮影)。
ナタリーはマンチェスターで写真家をしており、Joy Divisionの写真集に編集協力者としてクレジットされてます。パパのイアンにそっくり!
Joy Divisionの写真集
http://www.amazon.co.jp/dp/0847834816
イアンと不倫関係にあったベルギー人女性アニック・オノレ
現在のアニック・オノレ
2008年には、マンチェスター郊外の墓地、マックルズフィールド・セメタリーにあるイアン・カーティスの墓石が盗まれるという被害も。
墓石には、妻デボラの希望により「Ian Curtis 18-5-80」「Love Will Tear Us Apart」と刻まれてます。
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